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技術・人文知識・国際業務(技人国)

【企業向け】技人国ビザ転職時の更新リスクと確認事項

公開日:2026年6月15日 | 最終更新日:2026年6月15日

この記事のポイント

【企業担当者が確認すべきポイント】

・技人国ビザは転職後も自動的に適法となるわけではない

・専門業務が主たる活動であることを説明できるか確認する

・学歴・専攻と業務内容の関連性を事前にチェックする

・更新時に問題化しやすい職種変更・店舗業務には注意

・就労資格証明書を活用してコンプライアンスリスクを減らす

はじめに

外国人社員の転職や社内異動の際、

「すでに技人国ビザを持っているから問題ないだろう」

「同じ“営業職”だから更新も大丈夫だろう」

と考えていませんか?

しかし、技術・人文知識・国際業務(いわゆる技人国ビザ)の審査では、「会社が変わったかどうか」だけではなく、“実際にどのような仕事内容に従事するのか”が重要になります。

転職後の仕事内容によっては、

・在留期間更新時の追加資料要求

・更新不許可

・在留資格取消し

・企業側の不法就労リスク

などにつながるケースもあります。

特に、

・店舗業務を含むケース

・接客割合が高いケース

・異業種転職

・専門学校卒業者の採用

・中小企業や新設法人への転職

では、実務上慎重な確認が必要になります。

この記事では、企業ご担当者様向けに、

・転職時に確認すべきポイント

・不許可となりやすい典型例

・就労資格証明書の活用方法

・企業側のコンプライアンス対策

について、入管実務の視点から分かりやすく整理します。

技人国ビザは転職後もそのまま働ける?
在留資格は「仕事内容(活動内容)」で判断される

技術・人文知識・国際業務は、

「どの会社に所属しているか」

ではなく、

「日本でどのような専門的活動を行うのか」

を基準に判断される在留資格です。

そのため、転職後に仕事内容が変わる場合には、現在の在留資格のままで適法に働けるかを改めて確認する必要があります。

例えば、

・ITエンジニア → IT系営業

・経理 → 管理部門での海外取引担当

・海外営業 → 海外マーケティング業務中心

などは、比較的関連性を説明しやすいケースです。

ただし、実際には仕事内容や業務割合などを含めて総合的に判断されます。

一方で、転職先の事業内容や配属先において、

・専門的業務の割合が小さい

・接客や店舗業務が活動の大半を占める

・「反復訓練によって従事可能な単純作業」が中心となっている

 

といったケースでは注意が必要です。

 

入管実務では、「在留期間中の活動を全体として捉えて判断する」という考え方が採られているため、専門的な肩書きで採用されていても、実際の業務割合や勤務実態によっては、「技術・人文知識・国際業務」に該当する専門的活動としての説明が難しくなる場合があります。

 

その結果、更新時に追加資料提出や慎重な審査が行われることがあり、実態によっては更新不許可や在留資格取消し、企業側の不法就労リスクにつながる可能性もあります。

転職時に確認すべき3つのポイント

転職時には、特に以下の3点を確認することが重要です。

① 業務内容に専門性があるか

技人国ビザでは、

「学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門的業務」

であることが必要です。

例えば、

・システム開発

・海外営業

・経理

・マーケティング

・通訳翻訳

などは、専門性が認められやすい業務の代表例です。

一方で、

・レジ対応

・品出し

・配膳

・倉庫内作業

・ライン作業

など、「反復訓練によって従事可能な単純作業」が中心となる場合には注意が必要です。

 

② 学歴・職歴との関連性があるか

入管では、

「学校で学んだ内容を、現在の業務でどのように活用するのか」

という点も重視されます。

特に専門学校卒業者(専門士)の場合には、

「専攻内容と業務との相当程度の関連性」

が厳格に審査されます。

例えば、

・情報系専門学校 → ITエンジニア

・国際ビジネス系 → 海外営業

などは比較的説明しやすいケースです。

一方で、

・デザイン系専門学校 → 通訳・販売職

・ IT系専門学校 → 経理事務職

などは、関連性の説明が難しくなる場合があります。

 

③ 専門業務が活動全体の中心となっているか

実務では、複数業務を担当するケースも少なくありません。

しかし、入管の審査では、

「在留期間中の活動を全体として捉えて判断する」

という考え方が採られています。

そのため、

・専門業務が主たる活動か

・単純作業の割合が高すぎないか

が重要になります。

例えば、

「海外営業職」

という職種名であっても、

・店舗での販売

・レジ対応

・接客

が業務の大半を占めている場合には、専門性が否定される可能性が高くなります。

転職後に更新不許可となりやすいケースとは?

学歴と仕事内容の関連性が弱いケース

実務上、不許可理由として多いのが、

「学歴と仕事内容の関連性不足」

です。

特に専門学校卒業者では、

・履修内容

・シラバス

・成績証明書

などから、業務との関連性が細かく確認されます。

そのため、

「独学で勉強した」

「本人に能力がある」

だけでは足りず、“学校で学んだ内容”との客観的なつながりが必要になります。

店舗業務・接客業務が中心となるケース

飲食店・小売業・ホテル業等では特に注意が必要です。

例えば、

・外国人顧客対応

・海外SNS運用

・インバウンドマーケティング

・外国人スタッフ管理

などが中心であれば、技人国に該当する可能性があります。

しかし、

・配膳

・レジ

・接客のみ

・品出し

などが活動の中心となっている場合には、

「反復訓練によって従事可能な単純作業」と判断され、不許可リスクが高くなります。

「通訳・翻訳」の実態が伴わないケース

実務上多いのが、

「通訳翻訳」という肩書きで申請しているが、実態として十分な専門業務量が存在しないケースです。

例えば、

・外国人アルバイトへの簡単な通訳のみ

・現場作業が中心

・翻訳業務が一時的

といった場合には、

「専門業務が継続的に存在しない」と判断される可能性があります。

また、通訳・翻訳業務等「言語能力を用いる対人業務等」に従事する場合には、原則としてCEFR B2相当(日本語能力試験N2以上等)の語学力が前提として求められます。

就労資格証明書とは?転職時に取得した方がいい?

就労資格証明書とは

就労資格証明書とは、

「転職後の業務が、現在の在留資格で適法に行える活動か」

について、入管から事前に確認を受ける制度です。

特に、

・異業種転職

・接客業務を含むケース

・専門学校卒業者

・新設法人への転職

などでは、取得を検討する価値があります。

なぜ転職時に重要なのか

実務上、

「転職時には特に問題なかったが、更新時に不許可となった」

というケースは少なくありません。

更新審査では、

・現在の仕事内容

・専門性

・関連性

・業務割合

などが改めて審査されます。

そのため、転職段階で就労資格証明書を取得しておくことで、

・更新時のリスク軽減

・企業側のコンプライアンス対策

・外国人本人の安心感

につながります。

企業側にもコンプライアンスリスクがある

技人国ビザで認められていない業務に従事させていた場合、外国人本人だけでなく、企業側にも在留資格上の法的リスクが生じ得ます。

例えば、

・実態として単純労働を行わせていた

・在留資格に適合しない業務へ配置転換した

・転職後の在留資格適合性を確認していなかった

といった場合には、

「不法就労助長罪」

の問題が生じる可能性があります。

特に、

・店舗型ビジネス

・人手不足業界

・外国人アルバイト比率が高い事業

では、実務上慎重な対応が必要です。

【行政書士のアドバイス】

転職時は「就労資格証明書+停止条件付き雇用契約」が有効

実務上、企業側のリスク管理として有効なのが、

・就労資格証明書の取得

・停止条件付き雇用契約

を組み合わせる方法です。

例えば、

「就労資格証明書が交付された日を入社日とする」

という条件を雇用契約書に記載しておくことで、万が一不交付となった場合でも、在留資格上問題のある雇用状態を回避しやすくなります。

特に、

・異業種転職

・店舗業務を含むケース

・専門学校卒業者

・事業実態や専門性が書面から伝わりにくい中小企業や新設法人への転職

では、有効なコンプライアンス対策となります。

まとめ
転職時は「仕事内容」と「関連性」の再確認が重要

技術・人文知識・国際業務(技人国ビザ)は、

「会社に所属していること」

ではなく、

「どのような専門的活動を行うか」

によって判断される在留資格です。

そのため、転職や社内異動の際には、

・仕事内容

・専門性

・学歴との関連性

・単純作業の割合

などを改めて確認する必要があります。

特に、

・接客業務を含むケース

・異業種転職

・専門学校卒業者

・店舗型ビジネス

・中小企業や新設法人

では、更新時に問題化しやすいため注意が必要です。

埼玉県(川口市・戸田市・さいたま市・蕨市)でも、外国人採用に関するご相談は増加しています。

「転職後に在留資格上の問題が発覚した」というケースも少なくありません。

そのため、

「この仕事内容で本当に問題ないのか」

「更新時に不許可にならないか不安がある」

「就労資格証明書を取得すべきか判断したい」

という場合には、採用・配属を進める前に、まずは在留資格リスク診断を行うことをおすすめします。

川口市で技術・人文知識・国際業務ビザの申請をご検討の方は、川口市の就労ビザ申請ページもご覧ください。

技術・人文知識・国際業務ビザの申請・更新・変更申請でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

監修者

行政書士事務所 Top Field

申請取次行政書士 上野文香

就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)を中心に外国人の在留資格申請をサポート

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